「金雀枝荘(えにしだ)の殺人」は、館で起きるミステリーが好きな人におすすめの作品です。
被害者の先祖にまつわる話が出てくるので、横溝正史さんの作品が好きな人は、楽しめるはず。
この記事では、「金雀枝荘の殺人」のあらすじや感想をネタバレなしで紹介します。
「金雀枝荘の殺人」はこんなお話
以下、「金雀枝荘(えにしだ)の殺人」のあらすじです。
密室状態の館で6人が殺された。
1年後、被害者の兄弟たちが館に集まった。
目的は、事件の真相を解き明かすため。
館を調べ、推理を繰り広げる彼らがたどり着いた答えは?
「金雀枝荘の殺人」を読んだ感想
「金雀枝荘(えにしだ)の殺人」を読んだ感想は、大きく2つ。
- 館と、そこに住んでいた先祖にまつわる謎が面白い
- 見取り図と登場人物表が苦手でも楽しめた
館で起きた3つの事件が少しずつ明らかになる
「金雀枝荘(えにしだ)の殺人」の舞台となる館では、これまでに3つもの事件が起こっていました。
- 館の主人の妻が失踪
- 使用人が一家で心中
- 主人のひ孫6人が殺害される
これら3つの事件がどう関わり合っているのか?
登場人物たちが推理を繰り広げながら、少しずつ真相が明らかになる感じが、とても面白いです。
インパクトにはやや欠けますが、たくさんの謎がちりばめられています。
ひとつずつ謎を回収しながら、真相に近づいていくので、最後まで飽きずに読めました。
見取り図と登場人物表が苦手でも楽しめる
「金雀枝荘(えにしだ)の殺人」は、最初に館の見取り図と、登場人物一覧が載っています。
登場人物一覧には家系図も載っているので、「うわ、ちょっと苦手かも…」と思う人もいると思います。
私も見取り図や家系図は大の苦手ですが、最後まで楽しく読めました。
理由は2つ。
- 部屋の場所がわからなくてもなんとかなる
- 家系図は、主人とひ孫だけ押さえておけばOK
特に、家系図は気にしなくて大丈夫です。
主人の娘と孫は、ほぼ関係ないので。孫は名前すらないですから…
なので、見取り図や家系図が苦手な人も楽しめるミステリーです。
「金雀枝荘の殺人」はこんな人におすすめ
「金雀枝荘(えにしだ)の殺人」がおすすめなのは、こんな人です。
- 館で起きるミステリーが好き
- 横溝正史さんの作品が好き
- 何十年も前の出来事とつながる話が好き
- いろんな人が推理し合う話が好き
「金雀枝荘の殺人」は、名探偵が登場するミステリーではありません。
いろんな人が自分の推理を話して討論するミステリーが好きなら、きっと楽しめるはずです。
まとめ
この記事では、「金雀枝荘(えにしだ)の殺人」について紹介しました。
作者の今邑彩さんは、北川景子さんと深田恭子さん出演の映画「ルームメイト」(2013)の原作を書かれています。
「金雀枝荘の殺人」が面白かったら、「ルームメイト」も読んでみてください。