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海外ミステリー

【感想】「ポケットにライ麦を」は一気読みしちゃうミステリー

2022年10月23日

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アガサ・クリスティーさんの「ポケットにライ麦を」は、ミス・マープルが登場する作品。

派手さはありませんが、場面がイメージしやすいので、海外小説が苦手な人も楽しめるミステリーです。

この記事では、「ポケットにライ麦を」のあらすじや特徴を紹介します。

「ポケットにライ麦を」はこんな話

会社の社長が社長室で毒殺されるところから、物語は始まります。

彼の洋服のポケットには、なぜかライ麦が入っていました。これをきっかけに、連続殺人が起こります。

犠牲者のひとりは、ミス・マープルの知人。

彼女の殺され方に怒ったミス・マープルは、事件の謎を解くべく行動に出る、という話です。

怒りから行動に移すミス・マープル

安楽椅子探偵として有名なミス・マープルですが、今回は自ら汽車に乗って現場へ向かいます

そこまでして現場へ向かった理由は、彼女の殺され方が許せなかったから。

とは言っても、ミス・マープルが大きく行動するのはここまで。

現場を調べるのではなく、関係者との世間話から真相を見つけていくんです。

ちょっとした会話から真相を見つけるミス・マープルは、やっぱり素敵です。

「ポケットにライ麦を」の特徴【3つ】

「ポケットにライ麦を」の特徴は、次の3つです。

  • 冒頭で一気に引き込まれる
  • 視点がどんどん変わるので、飽きずに読める
  • 登場人物が多いわりに覚えやすい

ひとつずつ解説します。

① 冒頭で一気に引き込まれる

被害者となる社長の会社から、「ポケットにライ麦を」は始まります。

この冒頭の引き込む力が、とにかくすごい

最初に登場する新人タイピストは、なぜか沸騰の見極めが苦手。

高慢な感じの美人秘書は、社長が倒れた途端にオロオロ怯える。

有能な主任タイピストも、機敏さは消えて、慌てながら病院を探す。

まさに、映画の予告編を見ている気分になります。

読み始めると、ページをめくる手が止まらなくなりますよ。

実際、私は一気読みしてしまいました

② 視点がどんどん変わるので、飽きずに読める

「ポケットにライ麦を」は、語り手が次々に変わっていきます

なので、途中でだらけた感じがなく、最後まで飽きずに読めるんです。

視点がコロコロ変わったら、混乱しない?

こう思う人もいると思います。

けれど、そこはさすがアガサ・クリスティー。

読者が混乱しないように、上手く書かれているんです。

視点の変化が、読みやすさにつながっている「ポケットにライ麦を」。

海外小説が苦手な人にもおすすめです。

③ 登場人物が多いわりに覚えやすい

「ポケットにライ麦を」は、登場人物が20人弱とかなり多いです。

登場人物が多いと、混乱して誰が誰だかわからなくなる!

こんな人もご安心ください。

「ポケットにライ麦を」は登場人物は多いですが、関係性はシンプル。なので混乱しにくいんです。

それぞれの性格にも特徴があり、人数のわりに覚えやすい作品になっています。

登場人物を覚えるのが苦手な人にも、おすすめの1冊です。

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