「名探偵の密室」は、こんな人におすすめです。
- タイムリミットのあるミステリーが好き
- シンプルで面白いミステリーが好き
- カッコ悪い探偵が出る話が好き
この記事では「名探偵の密室」のあらすじ・感想を紹介します。
「名探偵の密室」はこんな話
「名探偵の密室」のあらすじをまとめると、以下の通り。
- 密室に探偵と容疑者が閉じ込められる
- 部屋のなかには、1人の死体がある
- 3時間以内に犯人を見つけないとゲームオーバー
- ゲームオーバーになると、建物ごと爆破される
「名探偵の密室」の感想
「名探偵の密室」を読んで感じたのは、以下の3点。
- 名探偵が笑えるくらいひどすぎる
- 事件の黒幕がわかる瞬間がとても爽快
- ありがちな設定だけど、面白いミステリー
ひとつずつ解説します。
① 名探偵が笑えるくらいひどすぎる
「名探偵の密室」に登場する”名探偵”は、本当にひどいです。
”名探偵”はテレビで活躍する有名人
“名探偵”と世間で呼ばれている主人公は、テレビ番組で様々な事件を解決しています。
有名になったきっかけは、子どもの頃にある事件を解決したから。
有名人の彼は、お金があるので毎日パーティー。
お酒や薬に依存していて、ちょっとでも切れるとすぐにイライラ。
本人は依存しているのを隠しているつもりですが、世間にはバレバレです。
読んでいくうちに”名探偵”のひどさが面白く感じる
「そんなひどい”名探偵”が主人公の話って、面白いの?」
こう思う人もいると思います。
私も「これ、最後まで読めるかな…」と思いました。それくらい、”名探偵”はひどいキャラです。
でも、読んでいくうちに、そのひどさが面白く感じてくるんです。
こんなにひどい”名探偵”が、本当に事件を解決できるのか?彼はどういう結末を迎えるのか?
気になって気になって、ページをめくる手が止まらなくなりました。
なので、面白いのか不安な人もご安心ください。
② 事件の黒幕がわかる瞬間がとても爽快
「名探偵の密室」には、ゲームを仕掛けた黒幕が存在します。
その人物は”馬のマスク”をつけており、誰かはわかりません。
黒幕は、名探偵が誰にも言っていないことをなぜか知っています。
- 黒幕は一体誰なのか?
- なぜこんなゲームを仕掛けたのか?
ミステリーの王道ですが、これらがわかる瞬間がとても爽快。
それまでに散りばめられた、たくさんのエピソードがつながる快感は、ミステリー好きならわかるはず。
ミステリーの快感を味わいたいなら、おすすめの作品です。
③ ありがちな設定だけど、面白いミステリー
「名探偵の密室」の話の設定は、以下の通り。
- 探偵と容疑者が密室に閉じ込められる
- 制限時間がある殺人ゲーム
- ゲームを仕掛けた人物の顔はわからない
正直めずらしくはありません。
それでも「名探偵の密室」は面白いです。
理由は2つ。
- 名探偵がちっとも探偵らしくない
- エピソードの入れ方が、ドラマ感覚で上手い
名探偵がちっとも探偵らしくない
名探偵は、頭がいい・捜査能力がある・人の心を見抜く力があるもの。
けれど「名探偵の密室」の探偵は、名探偵と言える要素はありません。
それが「事件はどうやって解決されるんだろう?」と逆に読者の興味がわくことにつながっています。
エピソードの入れ方が、ドラマ感覚で上手い
「名探偵の密室」は、名探偵の過去のエピソードがちょこちょこ入ってきます。
これらのエピソードの入れ方が、すごく上手いです。
具体的には、次の2点。
- 場面を切り替えるタイミングがいい
- 各エピソードは短め
テンポよくサクサク読めて、エピソードがつながっていく様子が面白いです。
ミステリーの設定自体はありがち。でも、テンポの良さと場面の切り替えの上手い「名探偵の密室」は、読む価値がある面白い作品です。
まとめ
この記事では「名探偵の密室」について紹介しました。
名探偵の要素ゼロの”名探偵”を見たい人は、ぜひ読んでみてください。