「デフ・ヴォイス」は、ミステリーを通して、手話・ろう者の世界に触れられる小説です。
この記事では「デフ・ヴォイス」のあらすじ、感想を紹介します。
読むと、ろう者の世界を身近に感じ、心の壁が低くなりますよ。
「デフ・ヴォイス」のあらすじ
「デフ・ヴォイス」の主人公は、転職活動中の中年男性。
彼は転職に役立てるため、かなり使えると自負する「手話」の資格を取得します。
なぜ彼は手話を上手く扱えるのか?前の職場をやめた理由は?
いろいろな疑問が浮かぶなか、ある殺人事件が発生。
その事件は、彼の過去に関係するものでした。
事件を追うなかで、彼は手話の通訳として働くことになります。
彼の眼を通して、手話やろう者の世界を感じられるミステリーです。
ろう者についても、彼の過去についても、少しずつ明らかになるので、最後まで飽きずに読めますよ。
【感想】手話・ろう者のことが「無理なく学べる」貴重な小説
「デフ・ヴォイス」は、手話・ろう者を扱った小説ですが、教科書のような堅苦しさはありません。
なぜなら、メインはミステリーだから。
ミステリーとして書かれているので、学べるのに読みやすい
「デフ・ヴォイス」は、あくまでミステリー。
そのなかに、手話・ろう者の世界が描かれているんです。
謎を追う過程で、少しずつろう者を取り巻く環境・生きづらさが明らかになるので、読んでいて苦になりません。
主人公の目線で語られるので、記憶に残りやすい
「デフ・ヴォイス」は、テレビのドキュメンタリーより、手話やろう者について記憶に残りやすい、と感じました。
なぜなら、主人公の目線で語られるから。
読者は主人公の体験を追体験できるので、ドキュメンタリー番組より、感情が大きく動くんです。
「知る」だけじゃなく、驚いたり、辛くなったり、ちょっとクスッとしたり…
強く印象に残るシーンがたくさんあるので、記憶に残りやすいんです。
まとめ
この記事では「デフ・ヴォイス」について紹介しました。
ミステリーを楽しみながら、ろう者について学べる貴重な小説です。
ちょっとでも気になったら、ぜひ読んでみてください。