今回紹介するのは、カズオ・イシグロさんの「わたしを離さないで」。
ジャンルはSFですが、宇宙の話ではないので、宇宙系の話が苦手な人も大丈夫。
この記事では、「わたしを離さないで」のあらすじと感想をネタバレなしで紹介します。
「わたしを離さないで」について
タイトル | わたしを離さないで |
作者 | カズオ・イシグロ |
訳者 | 土屋 政雄 |
出版社 | ハヤカワepi文庫 |
ページ数 | 349ページ |
発売日 | 2006年4月22日 |
カズオ・イシグロさんは、2017年にノーベル文学賞を受賞しています。
「わたしを離さないで」のあらすじ
以下、「わたしを離さないで」のあらすじです。
主人公は”介護人”のキャシー。キャシーの仕事は”提供者”のお世話。
介護人をまもなく辞めるキャシーが、自身のこれまでの人生を振り返り語っていく。
キャシーが生まれ育った”ヘールシャム”という施設。そこで過ごした青春の日々と出会った大事な親友。
キャシーの人生が語られていくにつれて明らかになる真実。
”ヘールシャム”で行われていた奇妙なイベントの目的は?
彼女と親友たちの運命は?
「わたしを離さないで」の感想
とにかくテーマが重いです。心が弱っているときに読むと、さらにツラくなるのでオススメしません。
テーマは重いですが、とても読みやすい小説です。
理由は、語り手のキャシーにあります。キャシーが淡々と穏やかに語るので、話の内容がスッと入ってくるんです。
重要な登場人物も多くないので、外国の人の名前を覚えるのが苦手な人も読みやすいハズ。
キャシーが過ごした施設「ヘールシャム」の真実は?介護人とは?提供者とは?
読んでいく中で増えていくこれらの謎は、ひとつずつ、静かに明かされていきます。
謎の答えは静かに明かされるので、答えがわかったときの衝撃は少なめ。
けれど、後になってじわじわと体に衝撃が広がっていきます。
自分のなかのいろいろなものが揺さぶられる小説を、ぜひ読んでみてください。
「わたしを離さないで」は、14時間超になりますがAudible版もあります。
長時間のため値段が高いですが、聞き流せるので手が離せないときに便利です。
「わたしを離さないで」は映画化もされており、Amazonプライムで視聴できます。