今回紹介するのは、アガサ・クリスティーさんの「火曜クラブ」。
結論から言うと、「火曜クラブ」は、海外小説が苦手な人も最後まで飽きずに楽しめる作品です。
この記事では、「火曜クラブ」のあらすじとオススメポイントをネタバレなしで紹介します。
「火曜クラブ」について
タイトル | 火曜クラブ |
作者 | アガサ・クリスティー |
訳者 | 中村 妙子 |
出版社 | クリスティー文庫 |
ページ数 | 348ページ |
発売日 | 2003年9月30日 |
クリスティー文庫から発売されたのは2003年ですが、「火曜クラブ」が最初に発売されたのは1932年です。
「火曜クラブ」のあらすじ
以下「火曜クラブ」のあらすじです。
ひょんなことから名前のついた「火曜クラブ」。
クラブの内容は、自分が真相を知っている事件を話し、ほかのメンバーが真相を推理するというもの。
メンバーは、ミス・マープルの他に甥のレイモンド、前警視総監、画家、医者、女優と職業はさまざま。
老婦人の名探偵ミス・マープルが初めて登場した作品。
「火曜クラブ」のオススメポイント
「火曜クラブ」のオススメポイントは3つ。
- 海外小説が苦手な人も読みやすい
- 事件の特色がさまざまで最後まで飽きない
- 名探偵ミス・マープルの魅力
海外小説が苦手な人も読みやすい
「火曜クラブ」は、13の作品が収録された短編集です。
ひとつひとつの作品が短いので、「海外小説が苦手…」という方も読みやすく楽しめるはず。
それぞれの事件に登場する人物も少ないので、名前を覚えるのが苦手な人にもオススメです。
事件の特色がさまざまで最後まで飽きない
「火曜クラブ」は、最後まで飽きずに楽しめるというのもオススメポイントのひとつ。
なぜなら、作品ごとに語り手が変わるから。
「火曜クラブ」は、火曜クラブのメンバーが、ひとりずつ自分が真相を知っている事件を話していく短編集です。
作品ごとに語るメンバーも語る事件も変わっていきます。
さまざまな職業のメンバーが集まっていることもあり、語られる事件の特色もさまざま。
いろいろな種類の事件が語られるので、最後まで新鮮な気持ちで楽しめるんです。
名探偵ミス・マープルの魅力
名探偵ミス・マープルの魅力を存分に味わえるのも、「火曜クラブ」のオススメポイント。
アガサ・クリスティーが産んだ名探偵には「エルキュール・ポアロ」がいます。彼は、現場に行って事件を推理するタイプの探偵です。
反対に、「火曜クラブ」のミス・マープルは現場には行きません。
彼女自身は動かず、さまざまな人が語ったことから事件を推理するタイプの安楽椅子探偵です。
そのため、ミス・マープルの魅力が発揮されるのは、長編小説よりも短編小説。
「火曜クラブ」は、個人的にミス・マープルの魅力がいちばん出ている作品だと思います。
名探偵ミス・マープルの魅力を味わいたい人には、特にオススメの作品です。