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【感想】「優等生は探偵に向かない」は前作以上に面白い!

2022年8月5日

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「自由研究には向かない殺人」の続編として発売された「優等生は探偵に向かない」。

2作目は1作目よりつまらないことが多いですが、この本は違います。

「優等生は探偵に向かない」の方が最初から最後までワクワクして読めました。

この記事では、「優等生は探偵に向かない」のあらすじと魅力を紹介します。

注意

「優等生は探偵に向かない」は、冒頭から「自由研究には向かない殺人」の結末が明かされます。

「自由研究には向かない殺人」を未読の人は、まず前作を読むか、ネタバレを覚悟したうえで読んでください。

「優等生は探偵に向かない」について

タイトル優等生は探偵に向かない
作者ホリー・ジャクソン
訳者服部 京子
出版社創元推理文庫
ページ数560ページ
発売日2022年7月22日

以下「優等生は探偵に向かない」のあらすじです。

高校生のピップは、友人から失踪した兄ジェイミーの行方を探してくれと依頼され、ポッドキャストで調査の進捗を配信し、リスナーから手がかりを集めることに。関係者へのインタビューやSNSも調べ、少しずつ明らかになっていく、失踪までのジェイミーの行動。やがてピップの類(たぐ)い稀(まれ)な推理が、恐るべき真相を暴きだす。『自由研究には向かない殺人』に続く傑作謎解きミステリ!

引用元:東京創元社

「優等生は探偵に向かない」の魅力

「優等生は探偵に向かない」の魅力は3つ。

  • 手がかりの集め方が現代的
  • 時にはえげつない方法で情報収集
  • 主人公が見せる様々な顔

手がかりの集め方が現代的

手がかりの集め方が現代的なのが、「優等生は探偵に向かない」の魅力。

現場に行ったり、関係者から話を聞いたりするだけじゃなく、ソーシャルメディアを駆使して手がかりを集めていくんです。

インスタグラムはもちろん、ワッツアップやティンダーと言った日本ではあまり聞いたことのないツールを使って、情報を追う主人公たち。

自分たちの捜査状況をポッドキャストに配信して、全世界のリスナーから情報を集めるやり方はまさに現代的です。

ミステリーではめずらしく、ソーシャルメディアを使って捜査を進めるのが魅力のひとつです。

時にはえげつない方法で情報収集

時にえげつない方法で情報を集めるのも、「優等生は探偵に向かない」の魅力。

行方不明になった友人の兄を探すため、彼のパソコンのパスワードを解読する様子は、なかなかえげつないです。

パスワードを解読するため、彼の家族に「パスワードの構成要素と組み合わせのパターン」を渡す主人公。彼が好きなものなどから、パスワードを見つけるよう求めるんです。

行方不明になった人の手がかりをつかむためには必要なことなのですが、「そこまでしなくても…」と思わずにはいられません。

自分のパスワードもあっさり解読されちゃうんじゃないかと思うと、なかなかゾッとする方法です。

ほかにも捜査を進めるために、えげつない方法をとる主人公。ネタバレになるため言えませんが、かなり肝が据わった方法です。「これは自分の子どもにはやってほしくないな」と思い、主人公の両親に同情してしまいました。笑

主人公が見せる様々な顔

主人公の女の子が、前作以上に様々な顔を見せるのも、「優等生は探偵に向かない」の魅力。

芯があり、自信をもって自分が信じた道を進んできた主人公ですが、今作ではそれ以外の顔が見れます。

悩んだり、落ち込んだり、激しく怒ったり…。

前作ではカッコイイ印象が強く、大人なイメージだった主人公が、今作は等身大の高校生を感じさせる面がいっぱい。

「負けないで!頑張って!」と主人公を応援してしまうのも、魅力のひとつです。

「優等生は探偵に向かない」はこんな人にオススメ

「優等生は探偵に向かない」はこんな人にオススメです。

  • 派手なトリックには興味ない
  • コツコツ手がかりを集めるミステリーが好き
  • 完璧な探偵より、悩んだり泣いたりする探偵が好き

「優等生は探偵に向かない」は、派手なトリックより地道に手がかりを集めていく話が好きな人にオススメのミステリーです。

主人公たちが手がかりを集め、真相にたどり着く様子を楽しんでください。

完結作「卒業生には向かない真実」も発売されているので、ぜひ続けてご覧ください^^

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