記事内のリンクには広告が含まれますが、記事の内容は「本が大好きな管理者」の意思で自由に書いてます^^

シリーズの読む順番

【2023年9月最新】京極夏彦「百鬼夜行」シリーズの読む順番まとめ!【スピンオフもあり】

2023年8月1日

hyakki-yako-series
  • 「百鬼夜行」シリーズってどの順に読めばいい?
  • それぞれどんな話?
  • どんな人におすすめなの?

こんな人向けに、京極夏彦さんの「百鬼夜行」シリーズの読む順番とあらすじを紹介します。

まだ読んだことがない人も、久しぶりに読み返そうという人も参考にしてくださいね。

「百鬼夜行」シリーズは発売順に読むのがおすすめ

基本的に、「百鬼夜行」シリーズは発売順に読むのがおすすめです。

特に「塗仏の宴」は、それまでの作品を読んでいないと話についていけません。

過去作品のネタバレもあるので、発売順にじっくり楽しむのがいちばんです。

「百鬼夜行」シリーズの発売順は以下の通り▼

  1. 姑獲鳥の夏(うぶめのなつ)
  2. 魍魎の匣(もうりょうのはこ)
  3. 狂骨の夢(きょうこつのゆめ)
  4. 鉄鼠の檻(てっそのおり)
  5. 絡新婦の理(じょろうぐものことわり)
  6. 塗仏の宴 宴の支度(ぬりぼとけのうたげ うたげのしたく)
  7. 塗仏の宴 宴の始末(ぬりぼとけのうたげ うたげのしまつ)
  8. 陰摩羅鬼の瑕(おんもらきのきず)
  9. 邪魅の雫(じゃみのしずく)
  10. 鵼の碑(ぬえのいしぶみ)

1冊ずつ簡単にあらすじを紹介しますね。

ちなみに、「邪魅の雫」までの9冊合本版もあるので、全部読みたい人はこちらもアリです^^

① 姑獲鳥の夏(うぶめのなつ)

あらすじ

医院の娘は20ヶ月も身ごもったまま。

しかも夫が密室から失踪したらしい。

奇怪なうわさが流れる医院の謎を、古本屋で陰陽師でもある「京極堂」が解きほぐす。

冒頭の京極堂のお話がかなり長いので、はじめは読みにくいと思うはず。

でも、事件が動き出すとどんどん面白くなっていきます。

1作目ということもあり、いろいろ説明が多めですが、謎が鮮やかに解かれる瞬間は快感です。

② 魍魎の匣(もうりょうのはこ)

あらすじ

“箱”を崇める謎の教団。”箱”に詰められた少女。巨大な”箱”の建物。

関係なさそうに思える事件たちが、思わぬところでつながっていく。

日本推理作家協会賞を受賞した作品。

「姑獲鳥の夏」より読みやすくて面白いので、「『姑獲鳥の夏』はちょっと…」という人もここまでは読んでみてください!

③ 狂骨の夢(きょうこつのゆめ)

あらすじ

教会を訪れた記憶喪失の女性。

牧師が話を聞くと、首を切って殺した夫が何度も帰ってくる。

そのたびに殺して首を切っている、という現実離れしたもの。

彼女の話と、警察が捜査中の集団自殺事件・金色の髑髏事件とのつながりは?

記憶や夢がメインのミステリー。

面白いのはもちろんですが、ツラい気持ちにもなる作品です。

④ 鉄鼠の檻(てっそのおり)

あらすじ

舞台は箱根にある寺と旅館。

そこで弟子が次々に殺されていく事件が発生。

警察も捜査するが犯人は見つからない。

殺人事件とともに、寺の憑き物も京極堂が落としていく…

「禅」のうんちく盛りだくさんのミステリー。笑

うんちくを読んでいるときは「長…」と思うのですが、まったく無駄じゃありません。

ばっちり効いてくるうえ、単純に勉強にもなるのでおすすめです^^

⑤ 絡新婦の理(じょろうぐものことわり)

あらすじ

世間を騒がせる目潰し魔。

女学校に存在する秘密サークルの怪しいウワサ。

全然関係なさそうに見える2つの事件が、蜘蛛の巣のように絡み合う。

巣の中心にいるのは誰?

個人的にシリーズのなかでいちばん好きな作品

ミステリーとしてはもちろん、作品の雰囲気がダントツで好きです!

「魍魎の匣」の話も出てくるので、「魍魎の匣」のあとに読むのもアリです^^

⑥ 塗仏の宴 宴の支度(ぬりぼとけのうたげ うたげのしたく)

あらすじ

6つの怪しげな団体をそれぞれ描く。

バラバラに見える6つのお話。

それらはすべて「宴の支度」

宴の中心は、京極堂?

これまでの作品で登場した人物たちが続々と登場!

6つのお話がのっていて、それぞれ中途半端なところで終わります。

タイトルどおり「宴の支度」で、すべての答えは次の「宴の始末」で明かされるんです。

衝撃のラストも必見!

⑦ 塗仏の宴 宴の始末(ぬりぼとけのうたげ うたげのしまつ)

あらすじ

「宴の支度」でちりばめられた謎が明かされる。

誰がなんのために、こんな手のかかることをしたのか?

「宴」の真相を、京極堂が覚悟と怒りをもって解き明かす…

感情を表に出さない京極堂の、人間味を感じる作品

宴の黒幕との対決は読み応えたっぷりです。

⑧ 陰摩羅鬼の瑕(おんもらきのきず)

あらすじ

伯爵に嫁いだのはこれまでに4人。

彼女たちは嫁いだ翌朝死んでいた…

5度目の悲劇を防ぐため、伯爵は探偵・榎木津に警護を依頼するが…

前作とは違い、サクサク読めるミステリーです。笑

衝撃度は少なめですが、いろいろ考えさせられる作品。

読んでいて、ほんとツラかった…

⑨ 邪魅の雫(じゃみのしずく)

あらすじ

連続毒殺事件には、公にはできない”毒”が使われている?

毒殺事件の被害者は、破談になった探偵・榎木津の見合い相手の関係者だった。

どうやら、どの相手も最初は乗り気だったものの、なぜか断ってきたらしい…

毒殺事件と榎木津の見合いとの関係は?

探偵・榎木津がメインのお話

これまでは、インパクトが強烈なものの、出番は少なめだった榎木津。

そんな榎木津の新たな一面を知れる作品です。

⑩ 鵼の碑(ぬえのいしぶみ)

2023年9月、17年ぶりに続編が発売されました!

以下、あらすじです▼

殺人の記憶を持つ娘に惑わされる作家。
消えた三つの他殺体を追う刑事。
妖光に翻弄される学僧。
失踪者を追い求める探偵。
死者の声を聞くために訪れた女。
そして見え隠れする公安の影。

発掘された古文書の鑑定に駆り出された古書肆は、
縺れ合いキメラの如き様相を示す「化け物の幽霊」を祓えるか。

引用元:amazon.co.jp

存分に楽しむために、シリーズ作品を振り返るのもいいですね!

「鵼の碑」については、こちらでくわしく解説しています▼

≫ 「鵼の碑」どうだった?ノベルスと単行本の違いは?シリーズ未読でもいける?

「百鬼夜行」シリーズのサイドストーリー【2作】

「百鬼夜行」シリーズには、メインの長編作品のほか、サイドストーリーもあります。

サイドストーリーは以下の2作品▼

  • 百鬼夜行 陰
  • 百鬼夜行 陽
百鬼夜行シリーズに登場した人物たちが主役の短編集です

「百鬼夜行」シリーズのスピンオフ【7作】

「百鬼夜行」シリーズのスピンオフは、大きく3シリーズに分かれています。

  • 探偵・榎木津礼二郎が主役のスピンオフ【2作】
  • 民俗学者・多々良勝五郎が主役のスピンオフ【1作】
  • 中禅寺敦子と呉美由紀が主役のスピンオフ【4作うち1作は合本】

① 探偵・榎木津礼二郎が主役のスピンオフ【2作】

探偵・榎木津礼二郎が主役のスピンオフは、こちらの2作品▼

  • 百器徒然袋 雨
  • 百器徒然袋 風

② 民俗学者・多々良勝五郎が主役のスピンオフ【1作】

民俗学者・多々良勝五郎が主役のスピンオフはこちら▼

  • 今昔続百鬼 雲

③ 中禅寺敦子と呉美由紀が主役のスピンオフ【4作うち1作は合本】

京極堂の妹・中禅寺敦子と呉美由紀が主役のスピンオフ作品は、以下の4作▼

  • 今昔百鬼拾遺 鬼
  • 今昔百鬼拾遺 河童
  • 今昔百鬼拾遺 天狗
  • 今昔百鬼拾遺 月(鬼・河童・天狗の合本)
未読なら「今昔百鬼拾遺 月」だけでOK^^

「今昔百鬼拾遺」については、くわしくはこちらをどうぞ▼

≫ 「今昔百鬼拾遺」おすすめの読む順番とあらすじ

「百鬼夜行」シリーズはこんな人におすすめ

「百鬼夜行」シリーズはこんな人におすすめです▼

  • ミステリー大好き
  • 探偵が登場する作品が好き
  • いくつかの事件がつながる話が好き
  • 殺人事件は読めるけど、ホラーは苦手

「百鬼夜行」シリーズは、表紙だけ見ると「ホラーかな…?」と思う人も多いはず。

私もずっとホラーだと思って避けていました…

でも、全然ホラーじゃありません!

妖怪の仕業と思われる現象を、鮮やかに解明してくれる超面白いミステリーです。

だまされたと思って、ぜひ読んでみてくださいね^^

-シリーズの読む順番