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【感想】「川のほとりに立つ者は」は心のフィルターに気づかされる

2023年2月24日

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この記事では、寺地はるなさん「川のほとりに立つ者は」のあらすじと特徴を紹介します。

ネタバレなしで紹介するので、読もうかどうか迷っている人は、参考にしてみてください。

「川のほとりに立つ者は」のあらすじ

主人公は、カフェの店長をしている女性・清瀬(きよせ)。

ケンカしたきり会っていなかった恋人・松木が、事故に遭い意識不明になってしまいます。

松木の部屋を訪れ、ケンカの理由・松木の隠しごとを知った清瀬。

さらに清瀬は、カフェの店員も、ある秘密を持っていたことを知ります。

松木の事故をきっかけに、清瀬は「自分が相手をどう見ているか」「相手からどう見られているか」を見つめていきます。

「川のほとりに立つ者は」の特徴【3つ】

実際に読んで感じた「川のほとりに立つ者は」の特徴は、以下の3つ。

  1. 自分の持つ”心のフィルター”に気づかされる
  2. 100%ハッピーエンドじゃないけど、悪い気分にはならない
  3. イライラしたときに読むと、冷静になれる

ひとつずつ紹介しますね。

① 自分の持つ”心のフィルター”に気づかされる

「川のほとりに立つ者は」は、自分が無意識に持っている”心のフィルター”に気づかされます。

なぜなら、人よりできないこと・人には言えない過去を持つ人が登場するから。

いわゆる「普通」の主人公は、物語が進むにつれて、自分がたくさんのフィルターを持っていることに気づきます。

読むと、「うわ、私もこんな行動しちゃうな…」と思うはず。

とは言っても、心のフィルターは決してゼロにはなりません

気にしすぎると、身動きできずに心が病んでしまうと思います。

相手の事情を知るのも大事だけど、好き嫌いは別の話」。これくらいのスタンスでいいんじゃないのかな、と読みながら感じました。

② 100%ハッピーエンドじゃないけど、悪い気分にはならない

「川のほとりに立つ者は」は、100%ハッピーエンドのお話ではありません。

かといって、読んだ後の気分は悪くありません。

これからを感じさせるラストになっています。

「すっきりしないラストは嫌い」という人には、ちょっと合わないかもしれません。

③ イライラしたときに読むと、冷静になれる

「川のほとりに立つ者は」は、イライラしたときに読むのがおすすめです。

なぜなら、登場人物たちのいい面・悪い面が、次々に明らかになるから。

特に、人の悪い面を客観的に見ると、「あれ?自分も同じことやっちゃってない?」と考えさせられます。

イライラしているとき、読みはじめは「ダメな人ばっかりじゃん!」と思うはず。けれど、読み進めていくうちに、だんだん冷静になっていきます。

「川のほとりに立つ者は」は、読んでいて、自分のダメさを責められているような気持ちにはなりません

なので、イライラしているときはもちろん、ちょっと凹んでいるときに読むのもおすすめです。

まとめ

この記事では、寺地はるなさん「川のほとりに立つ者は」のあらすじと特徴を紹介しました。

220ページ程の短めの作品なので、気になったら読んでみてください。

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