- 「巷説百物語」シリーズってどの順に読めばいい?
- どんな話なの?
こんな人向けに、京極夏彦さんの「巷説百物語」シリーズの読む順番とあらすじを紹介します。
まだ読んだことがない人も、久しぶりに読み返そうという人も参考にしてくださいね。
目次
【全7冊】「巷説百物語」シリーズの読む順番とあらすじ
「巷説百物語」シリーズは、以下の順に読むのがおすすめです▼
- 巷説百物語
- 続巷説百物語
- 後巷説百物語
- 前巷説百物語
- 西巷説百物語
- 遠巷説百物語
- 了巷説百物語
1冊ずつ簡単にあらすじを紹介しますね。
① 巷説百物語(こうせつひゃくものがたり)
あらすじ
雨宿りのために山小屋に寄った、青年・百介。
そこには、すでに先客がいた。
百物語で雨の一夜を過ごすことになったのだが、どうやら単なる百物語ではないようで…
依頼された仕事を果たすために、「妖怪」を使っていろんな仕掛けをする物語。
誰がなんのために依頼したのか?
どんな仕掛けを仕込んだのか?
一筋縄ではいかない、やっかいな依頼をきっちりこなす様子が楽しいです。
② 続巷説百物語(ぞくこうせつひゃくものがたり)
あらすじ
処刑されたはずなのに、なぜか生き返る極悪人。
その影には、ある人物の悲しい過去があった。
6つの仕掛けと、登場人物たちの過去が明かされるシリーズ2作目。
「続巷説百物語」は、仕掛けだけじゃなく、仕掛け人たちの悲しい過去も明らかになる作品。
悲しいのひと言ではすまされないほどのツラい過去に、何度も泣いてしまいました。
③ 後巷説百物語(のちのこうせつひゃくものがたり)
あらすじ
80歳を超え、隠居生活をおくっていた百介こと一白翁。
彼のもとを訪ねた青年たちは、ウソみたいな不思議な伝説を話す。
それを聞いた一白翁は、過去の体験を語りはじめる。
「後巷説百物語」は、「続巷説百物語」の数十年後のお話ということもあり、構成がガラッと変わっています。
そのため最初は読みにくさを感じますが、仕掛けが見え始めると、読むスピードがグンと上がるはず。
ニヤニヤしちゃう仕掛けは必見です。
④ 前巷説百物語(さきのこうせつひゃくものがたり)
あらすじ
これは、又市が白装束をまとう前のお話。
若くて青臭い又市は、死以外の方法でどうにか依頼をこなそうともがいて知恵をしぼる。
又市が白装束をまとう理由が明らかになる1冊。
「前巷説百物語」は、1冊まるまる又市の過去のお話。
どうにかして「あちらも立てて、こちらも立てる」を実現したいともがく又市。
その姿を見ると、これまで読んできたシリーズのシーンがいろいろ思い出されて、切なくなります。
⑤ 西巷説百物語(にしのこうせつひゃくものがたり)
あらすじ
舞台は大坂。
仕掛け人は、なんと又市のかつての相棒・林蔵。
又市とは違ったかたちの仕掛けを楽しめる1冊。
「西巷説百物語」は、「前巷説百物語」に登場した又市のかつての相棒・林蔵が仕掛け人となるお話。
無駄なくきっちり仕掛けて、相手を追いつめる林蔵の仕掛けは、又市とは違った面白さがあります。
⑥ 遠巷説百物語(とおくのこうせつひゃくものがたり)
あらすじ
舞台は、岩手県の遠野。
当主の密命を受けた祥五郎は、いろんなウワサ話を集めていた。
ある日、目鼻はなく歯が真っ黒な花嫁をがでた、というウワサが流れ始めて…
「遠巷説百物語」は、「前巷説百物語」に登場した仲蔵が仕掛け人となるお話。
なんでも本物そっくりにつくれちゃう仲蔵の仕掛けは、インパクト抜群。
派手な仕掛けの面白さだけじゃなく、仲蔵のポリシーに胸をうたれる作品です。
⑦ 了巷説百物語(おわりのこうせつひゃくものがたり)
あらすじ
どんなウソも見抜く藤兵衛は、ある依頼を受ける。
とっかかりとして調べた人物の名は、山岡百介。
百介をきっかけに、又市を探ろうとする藤兵衛だったが…。
これまでの巷説百物語で登場した人物たちと事件に再会できる完結作。
過去の事件のその後も知れるのが、読んでいてめちゃくちゃ楽しいです。
悲しい事件あり、最大の大仕掛けあり。
単行本1,000ページ越えの超大ボリューム作を、じっくり楽しんでください。
シリーズ作プラス、「数えずの井戸」も読むと、より楽しめますよ。
おわりに
京極夏彦さんの巷説百物語シリーズの読む順について紹介しました。
ひとつひとつの作品のボリュームが大きいので、1作ずつじっくり楽しんで読んでみてくださいね。