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国内小説

親も子も心があたたまる「活版印刷三日月堂」

2022年6月24日

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毎日が忙しくて、心がすり減っていませんか?

心が疲れたときにオススメなのが「活版印刷三日月堂」。

親が読んでも、子どもが読んでも、心がじんわりとあたたかくなる本です。

「活版印刷三日月堂」のあらすじ

「活版印刷三日月堂」のあらすじはこちら。

川越の街の片隅に佇む印刷所・三日月堂。店主が亡くなり、長らく空き家になっていた三日月堂だが、店主の孫娘・弓子が川越に帰ってきたことで営業を再開する。三日月堂が営むのは昔ながらの活版印刷。活字を拾い、依頼に応じて一枚一枚手作業で言葉を印刷する。そんな三日月堂には色んな悩みを抱えたお客が訪れ、活字と言葉の温かみによって心が解きほぐされていくのだが、弓子もどうやら事情を抱えているようで――。

引用元:ポプラ社

「活版印刷三日月堂」の特徴

「活版印刷三日月堂」の特徴はこちら。

  • 子どもも読みやすい文章
  • 読むと心があたたかくなる
  • 自分の大切なものをあらためて大事に思える

「活版印刷三日月堂」を発売しているのは、ポプラ社。

ポプラ社は、かいけつゾロリシリーズやおしりたんていシリーズを出版している会社です。

子ども向けの本を出版していることもあり、子どもでも読みやすい文章になっています。

「活版印刷三日月堂」のオススメポイント

「活版印刷三日月堂」のオススメポイントは2つ。

  • 好きな言葉を見つけたくなる
  • 子どもの名前をもっと大切に思える

ひとつずつ紹介しますね。

好きな言葉を見つけたくなる

「活版印刷三日月堂」は、活版印刷を題材にした小説です。

活版印刷は、ハンコのように文字を紙につけて印刷する方法。

手作業なので、一度に印刷できる文字数が限られています。

文字数が限られる分、ひとつの言葉に込める思いは強くなる。

読むと、何気なく使っている「言葉」に対する意識が変わっていきます。

自分の好きな言葉を見つけて、大事に取っておきたくなるような本です。

子どもの名前をもっと大切に思える

「活版印刷三日月堂」のなかで、一番印象に残った文章はコチラ。

市倉森太郎。
この名前を何度書いたことか。保育園時代の服や下着、着替え袋に昼寝用シーツ。あのころは全部ひらがなだったけれど。小学校にあがったときの、上履き、体育着、教科書。色鉛筆やクレヨンの一本一本、算数セットの細かい部品のひとつひとつにまで名前を書かなければならなくて、何時間もかかった。

引用元:ほしおさなえ(2016年)『活版印刷三日月堂 星たちの栞』ポプラ文庫(59ページ)

県外の大学に進学する息子をもつ母親。

息子に渡すプレゼントを考えているなかで、活版印刷で印刷された息子の名を見たときのシーンです。

1歳の息子をもつ私。名前を何度も書く経験がまだないのに、ボロボロ泣きました。

実際に名前を何度も書くと、うんざりして「もう書きたくない」と感じるでしょう。

そのときは、この文章を思い出したい。そう思いました。

どれかひとつでいいから、丁寧に心を込めて名前を書きたいなと感じたシーンです。

「活版印刷三日月堂」はこんな人にオススメ

「活版印刷三日月堂」はこんな人にオススメです。

  • 心があたたかくなる本を読みたい
  • 子どもも読みやすい本がいい
  • 毎日がいそがしくて、落ち着くときがない

静かな夜にオススメの本です。

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