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国内小説

なにも起きないけど何度も読みたくなる名作「夜のピクニック」

2022年6月23日

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世代を超えて読まれる名作、読んだことありますか?

読んでみたいけど、名作って文章が読みにくそう…と挫折したあなた。

恩田陸さんの「夜のピクニック」なら、名作なのに読みやすいのでオススメです。

この記事では、恩田陸さんの「夜のピクニック」のあらすじやオススメポイントを紹介します。

「夜のピクニック」のあらすじ

「夜のピクニック」のあらすじはこちら。

高校生活最後を飾るイベント「歩行祭」。それは全校生徒が夜を徹して80キロ歩き通すという、北高の伝統行事だった。甲田貴子は密かな誓いを胸に抱いて、歩行祭にのぞんだ。三年間、誰にも言えなかった秘密を清算するために――。学校生活の思い出や卒業後の夢など語らいつつ、親友たちと歩きながらも、貴子だけは、小さな賭けに胸を焦がしていた。本屋大賞を受賞した永遠の青春小説。

引用元:新潮社

「夜のピクニック」の特徴

「夜のピクニック」の特徴はこちら。

  • 会話文が多く、読みやすい
  • 登場人物のどのエピソードも、大小関係なく心があたたまる
  • 読んでるときも読んだ後も、さわやかな気持ちになれる

親が読むと登場人物たちに対して、さわやかな気持ちになれます。

「夜のピクニック」のオススメポイント

「夜のピクニック」のオススメポイントは2つ。

  • 大きな事件は起きないのに、最初から最後まで面白い
  • 今この瞬間が少しだけ輝いて見える

ひとつずつ紹介しますね。

大きな事件は起きないのに、最初から最後まで面白い

「夜のピクニック」は、とにかく静かに淡々と物語が進んでいきます。

派手さやキラキラした感じはゼロ。

それが、すごく心地いいんです。

ふだんの生活は、仕事・学校・育児・テレビ・スマホなど、とにかく刺激が多い。

心を落ち着ける時間は少ないはずです。

そんな日々の中で、心を落ち着けてじんわりした気分を味わえる「夜のピクニック」。

ふだんの生活で疲れた心をいやしてくれる小説です。

今この瞬間が少しだけ輝いて見える

「夜のピクニック」のなかで一番印象に残った文章がこちら。

「(略)だけどさ、雑音だって、おまえを作ってるんだよ。雑音はうるさいけど、やっぱ聞いておかなきゃなんない時だってあるんだよ。おまえにはノイズにしか聞こえないだろうけど、このノイズが聞こえるのって、今だけだから、あとからテープを巻き戻して聞こうと思った時にはもう聞こえない。おまえ、いつか絶対、あの時聞いておけばよかったって後悔する日が来ると思う」

引用元:恩田陸(2006年)『夜のピクニック』新潮文庫(189ページ)

早く大人になりたいと焦って今を見てない「西脇融」に対し、親友の「戸田忍」がかけた言葉です。

耳にしたくないことや見たくないもの、たくさんありませんか?

私は、子どもの泣き声が聞きたくないし、見たくないです…笑

でも泣き声は今しか聞けないし、泣き止ませるときの抱っこも今しかできない。

毎回きちんと聞くとストレスたまるけど、たまにはちゃんと受け止めて、思い出として記憶したいなと感じた文章です。

「夜のピクニック」はこんな人にオススメ

「夜のピクニック」はこんな人にオススメです。

  • 落ち着いて読める本を読みたい
  • 青春のさわやかさを感じたい
  • 親も子も楽しめる本を読みたい

凹んだときに読んでみてくださいね。

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