- 「鵼の碑」ってどんな話?面白い?
- 「鵼の碑」ノベルスと単行本の違いは?
- いきなり「鵼の碑」を読んでも大丈夫?
こんな疑問に「鵼の碑」を読んだ目線でお答えします。
もちろんネタバレなしで紹介するので、これから「鵼の碑」を読んでみたい人は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
目次
「鵼の碑」のあらすじ&面白かったところ
あらすじ
父を殺した記憶がよみがえった娘。
20年前に消えた3つの死体。
突然失踪した薬局の主人。
バラバラに思えた出来事は、栃木県・日光につながっていた。
読んでみて、「鵼の碑」は「うわー!やられた!」という衝撃よりも、「あーあれはそういうことか。あの場面はあんな意味があったのか」という余韻のほうが大きいな~と感じました。
「鵼の碑」で特に面白かったのはこちら▼
- 百鬼夜行シリーズの同窓会
- 登場人物たちの議論&セリフ
面白ポイント① 百鬼夜行シリーズの同窓会
「鵼の碑」は、17年ぶりのシリーズ長編最新作ということで、主要な登場人物たちが勢ぞろい!
京極堂はもちろん、関口・木場・榎木津・益田・鳥口といった、おなじみのメンバーに再会できました。
長編は全部読んできたので、事件の内容より、同窓会気分を味わえた喜びのほうが大きかったです^^
面白ポイント② 登場人物たちの議論&セリフ
「鵼の碑」は、登場人物たちの議論が深くて面白かったです。
「いいな~」と思うセリフもいっぱいあったので、ひとつだけ紹介しますね▼
前向きになれとか忘れてしまえとか、そう云う薄ら寒い感じの助言した? 右へ行けとか上を見ろとか、役に立たない感じの指示をした?
引用元:京極夏彦(2023年)『鵼の碑』講談社ノベルス(676ページ)
これは、今作で私がいちばん好きになったキャラ・緑川佳乃さんのセリフ。
読むと、きっと「いい意味で冷えている」彼女のセリフに、ウンウンと納得したり、フフッと笑ったりするはずです。
「鵼の碑」ノベルスと単行本の違い
ノベルスと単行本の違いは、こちらの3点▼
- 値段
- ページ数&重さ
- カバーのイラスト
違い① 値段
「鵼の碑」の値段はこちら▼
- ノベルス:2,420円(税込)
- 単行本:3,960円(税込)
違い② ページ数&重さ
「鵼の碑」のページ数&重さはこちら▼
- ノベルス:832ページ、0.5kg
- 単行本:1,280ページ、1.2kg
重いのがイヤなら、電子書籍で読むのもアリですよ^^
違い③ カバーのイラスト
「鵼の碑」は、ノベルス・単行本でカバーのイラストが違います。
ノベルス版はこちら▼
単行本版はこちら▼
【初心者向け】「鵼の碑」の前におさえておきたい作品【2~4作品】
実際に読みましたが、シリーズ未読で「鵼の碑」を読み始めても、挫折する可能性大なのでおすすめしません。
百鬼夜行シリーズって、ほかのミステリーと違って話がポンポン飛ぶんですよね。
バラバラに見える出来事がつながっていくのが、百鬼夜行シリーズの特徴。
この特徴が「鵼の碑」ではより強く出ているんです。
読み慣れてないと、
となるな~と、読みながら感じていました。
「鵼の碑」を挫折せずに読みたい人向けに、「鵼の碑」の前におさえておきたい作品を選びました▼
- 今昔百鬼拾遺 月
- 魍魎の匣
- 絡新婦の理
- 塗仏の宴(支度&始末)
百鬼夜行シリーズを全作品読みたい人は、こちらを参考にしてみてくださいね▼
おすすめ① 今昔百鬼拾遺 月【初級編】
百鬼夜行シリーズを1冊も読んだことがないなら、まず「今昔百鬼拾遺 月」から読むのがおすすめ。
理由は2つ▼
- シリーズのなかで読みやすさNo.1
- シリーズ独特の雰囲気も楽しめる
「今昔百鬼拾遺 月」は、百鬼夜行シリーズのスピンオフ作品。
シリーズ独特の重くてむずかしい雰囲気が最小限になってます。
おすすめ② 魍魎の匣【初級編】
「今昔百鬼拾遺 月」のあとは「魍魎の匣」がおすすめ。
「魍魎の匣」の特徴はこちら▼
- 百鬼夜行シリーズ2作目
- 日本推理作家協会賞を受賞した作品
百鬼夜行シリーズのなかでいちばん有名な作品です。
「魍魎の匣」まで読めたら、「鵼の碑」にもついていけるはずです。
おすすめ③ 絡新婦の理【中級編】
こんな人には「絡新婦の理」がおすすめ。
個人的にいちばん好きな作品でもあり、シリーズのなかでも評価が高い作品です。
おすすめ④ 塗仏の宴(支度&始末)【中級編】
「塗仏の宴」は、百鬼夜行シリーズのなかでも特に重要な作品。
かなりのボリュームなので、時間と気力がある人はぜひ挑戦してみてください。
とはいえ、「鵼の碑」を100%楽しむには、やっぱり百鬼夜行シリーズを最初から読むのがいちばん。
時間はかかりますが、読み応えバツグンの百鬼夜行シリーズ。
ぜひ最初からゆっくり読んで、百鬼夜行シリーズの世界を楽しんでくださいね^^