結論から言うと「オクトーバー・リスト」は、読み慣れるまで時間がすこしかかります。けれど、ラスト2章で鳥肌ものの衝撃を味わえるミステリーです。
この記事では、「オクトーバー・リスト」の感想と魅力を「ネタバレなし」で紹介します。
向いている人・向いていない人についても紹介しています。読もうかどうか迷っている人は、ぜひ参考にしてみてください。
「オクトーバー・リスト」について
タイトル | オクトーバー・リスト |
作者 | ジェフリー・ディーヴァー |
訳者 | 土屋 晃 |
出版社 | 文春文庫 |
ページ数 | 420ページ |
発売日 | 2021年3月9日 |
以下、「オクトーバー・リスト」のあらすじです。
本書は最終章で始まる。娘を誘拐され、秘密リストの引き渡しを要求されたガブリエラ。隠れ家で仲間を待つ彼女がドアを開けたとき、そこにいたのは銃を手にした誘拐犯だった。だがご用心、全ては見かけ通りではない。章ごとに時間は逆行、真相が明かされるのはラスト2章!前人未到の超絶技巧サスペンス。
引用元:ジェフリー・ディーヴァー(2021年)『オクトーバー・リスト』文春文庫
「オクトーバー・リスト」が向いている人・向いていない人
「オクトーバー・リスト」が向いているのはこんな人です。
- サスペンスミステリーが好き
- あっと驚くミステリーが好き
- ちょっと変わったミステリーを読みたい
反対にこんな人は「オクトーバー・リスト」はあまり向いていません。
- 子どもが誘拐される話が苦手
- 登場人物が少ない小説が好き
- サクサク読める小説が好き
「オクトーバー・リスト」の魅力
「オクトーバー・リスト」の魅力は、2つ。
- 読み進めるごとに事件の見え方が変わる
- 後半からラストにかけての驚きの連続
読み進めるごとに事件の見え方が変わる
「オクトーバー・リスト」は、第36章からはじまり第1章で終わる、変わったミステリーです。
章ごとに時間が巻き戻っていくのですが、事件の見え方や登場人物への印象がどんどん変わっていくんです。
例えば、誘拐事件の目的、ガブリエラの印象、彼女を追う警察の印象など様々。
読み進めるごとに印象がころころ変わるので、飽きずに楽しんで読むことができるのが魅力です。
後半からラストにかけての驚きの連続
後半からラストにかけて驚きがたくさんあるのも、「オクトーバー・リスト」の魅力です。
いろいろ怪しんだり、真相を知って驚いたりと、感情が追いつきません。
序盤は「最後から始まるってことは、なにか隠れた意味があるはず…」
中盤は「この人、思ってた印象と違うな…」
第10章を切ると、「え?なんか一気に話が動いてきてて怖い」
最後は「ちょっと待って、ちょっと待って!じゃあ、あれは…!?」
読み終わった後は、鳥肌が立ってしまいました。
あらためて冒頭の第36章を読み返し、もう一度鳥肌が立ちました。
最終的に、面白いミステリーを読めた嬉しさでガッツポーズ!
ミステリー好きにはたまらない、驚きがつまった作品です。
「オクトーバー・リスト」は、密室トリックといった要素はありませんが、読むと「やられた!」と言いたくなるミステリーです。
あっと驚くミステリーが好きな人は、ぜひ読んでみてください。