- アガサ・クリスティーの作品を読んでみたい
- 作品が多すぎて、どれから読めばいいかわからない
- 面白い作品から読みたい
海外ミステリーが大好きで、とくにアガサ・クリスティーが大好きな37歳が、おすすめのクリスティー作品10選をつくってみました。
ぜひ本選びの参考にしてみてくださいね。
目次 [閉じる]
37歳クリスティー好きが選ぶ!アガサ・クリスティー作品おすすめ10選
アガサ・クリスティー作品のなかでもとくにおすすめなのは、以下の10作品▼
- そして誰もいなくなった
- 五匹の子豚
- 終わりなき夜に生まれつく
- 火曜クラブ
- 動く指
- 復讐の女神
- 葬儀を終えて
- 無実はさいなむ
- NかMか
- 検察側の証人
① そして誰もいなくなった

あらすじ
孤島に集められた10人の男女。姿を見せない招待主。
夕食中に暴露された、彼らの犯罪。
その後、童謡の歌詞の通りにひとりずつ殺されていき…。
クリスティー作品のなかでも、超超有名な作品。有名なだけあって、やっぱりものすごく面白い!
クローズドサークル&見立てものが好きなら、きっと楽しめるはず。
1939年に書かれたとは思えないほど、今読んでも新鮮でハマりますよ。
② 五匹の子豚

あらすじ
「母が父を毒殺した事件を調べてほしい」
結婚を控えた女性に依頼され引き受けたポアロ。
しかし、事件が起きたのは16年前。
5人の関係者から集めた証言から、ポアロが見つけた真相は?
「五匹の子豚」は、エルキュール・ポアロシリーズの作品。あまり聞いたことがない方もいると思いますが、これがめちゃくちゃいいんです!
派手な展開はないのですが、構成が芸術的とも言えるほど美しい。5人の容疑者に会い、当時の事件を手記にしてもらい、最後にひとりひとつずつ質問する。
まったくムダのない構成と展開に、うっとりしてしまいました。
③ 終わりなき夜に生まれつく

あらすじ
呪われたジプシーが丘。そこにあえて住むことを決めた男女。
希望通りの家を建て、しあわせな生活がスタートした…と思っていたのに…。
個人的に、「終わりなき夜に生まれつく」は、ミステリー要素のあるホラーだと思ってます。
ホラーといっても、お化けや怪奇現象ではなく、人の心の怖さが生み出すホラー。
これがね、めちゃくちゃ怖いけど、それ以上に面白いんです!
お化けも怪奇現象もNG。イヤミスも好みじゃない私でも、この怖さは楽しめるギリギリのラインをいっていて、すごくいい。
作者のアガサ・クリスティーも、自身のベスト10に選ぶほどの作品なので、ぜひ読んでみてください。
④ 火曜クラブ

あらすじ
火曜クラブの活動内容は、謎解き。
メンバーは、年齢も性別も職業もバラバラ。
自分が真相を知っている事件を順に話して、ほかのメンバーが推理する。
誰も真相を当てられないなか、隅っこで聞いていたミス・マープルがサラッと真相を暴きだす。
話を聞くだけで謎を解いちゃう安楽椅子探偵、老婦人ミス・マープルが登場する短編集。
短編集なので、少しずつ読みたい方にもおすすめ。
安楽椅子探偵ものが大好きなので、「火曜クラブ」は今でもたまに読み直してウキウキしてます。
⑤ 動く指

あらすじ
村の住民たちに次々に届く、根拠のない悪意に満ちた手紙。
内容は嘘なのに「火のないところに煙は立たない」と考える住民たち。
村中に不穏な空気が流れていたある日、ひとりの女性が自殺してしまう。
誰が、なんのために、嫌がらせの手紙を書いたのか?
ミス・マープルが陰ながら事件を解決する。
「動く指」は、かなり地味です。
なぜなら、探偵役のミス・マープルが前半は全く登場しないし、後半もこっそりとしか出てこない。
でも、好き。裏でこっそり活躍するミス・マープルと、なにかよくないことが起きそうな気配がプンプンする前半がたまらないから。
緊張感が少しずつ高まっていく展開がいいんですよね。
⑥ 復讐の女神

あらすじ
ある事件で知り合った老富豪が亡くなった。
新聞でそのことを知ったミス・マープルは、老富豪が自分に遺産を残していたことを知らされる。
遺産を受け取る条件は、「ある事件を調べること」。
どんな事件か、どこで起きたのか、なんの情報もないまま、ミス・マープルは調査を開始する。
ミス・マープルが解くべき事件とは、いったいどんな事件なのか?
「復讐の女神」の好きなところは、解決する事件を探すところからはじまるところ。
ふつうのミステリーなら、まず事件があって真相を見つけていく、という展開ですが、この作品はその前段階からはじまっているんです。
解くべき事件を見つけて、その事件の謎を解く。
謎解きのシーンは、ミス・マープルの魅力がつまっていて大好きです。
「カリブ海の秘密」の続きの作品なので、「カリブ海の秘密」から読んでおくとより楽しめます。

⑦ 葬儀を終えて

あらすじ
「だって彼は殺されたんでしょ?」
だれもが自然死だと信じて疑わなかったのに、なにげない一言で状況は一変。
家族のあいだに不穏な空気が広がっていき、ついに事件が起こる。
真っ向勝負のミステリーって感じで大好きなのが、「葬儀を終えて」。
鮮やかにだまされて、かつ手がかりがバッチリ書かれているミステリーほど、読んでいて気持ちがいいものはありません。
個人的に、やられた清々しさナンバーワンの作品です。
⑧ 無実はさいなむ

あらすじ
2年前、養母を殺した罪で逮捕された男性。
彼のアリバイを証明するため、男性一家の家を訪ね、アリバイがあることを伝える。
喜んでくれると思ったのに、反応イマイチ。
その後、再度捜査がはじまり、一家全員が疑われることに…。
「無実はさいなむ」の好きなところは、いろんな登場人物の視点を楽しめるところ。
探偵役はおらず、視点となる登場人物がころころ変わるので、いい意味で振り回されます。
いろんな視点が描かれることで、それぞれが抱える苦悩や怒りがもろに伝わってきます。
「あ~こっちはそう思ってるのか」「うわ~すれ違ってるじゃん」
こんな人間ドラマを存分に味わえるミステリーなので、お気に入りです。
⑨ NかMか

あらすじ
大物スパイの「N」か「M」の正体を突き止めろ。
こんな依頼を受け、妻・タペンスに内緒でゲストハウスに乗り込むトミー。
タペンスは家でお留守番…なんてするはずもなく、大胆な方法で捜査に加わる。
夫婦だとバレないようにこっそり連絡をとりながら、スパイの正体に近づいていく。
スパイものはあんまり好きではないのですが、「NかMか」は大好き。
スパイなのに、アトラクション感覚で楽しむ妻・タペンスがめちゃくちゃ魅力的だから。
「本当にスパイ?」ってくらい、ゲーム感もりもりのタペンスの姿に終始笑顔と勇気をもらえます。
話のテンポもよく、ラストもステキなので大好きです。
⑩ 検察側の証人

あらすじ
お金持ちの未亡人を殺した罪で起訴された男性。
アリバイの証人として出廷したのは、最愛の妻。
なのにその妻が、なぜか男性に不利な証言をはじめてしまう。
「検察側の証人」は、戯曲形式なので、220ページと短め。
ただ、その短さのなかにミステリーの面白さがぎゅうっと濃縮されているんです!
この短さでこの面白さを出せるのは、さすがクリスティーって感じ。
法廷劇ですが、むずかしいセリフはないのでサクサク読めますよ。
おわりに
アガサ・クリスティー作品のなかでもとくにおすすめの10作品を紹介しました。
ほかの作品も面白いので、ぜひいろんな作品を読んでお気に入りを見つけてくださいね^^