「安楽椅子探偵」とは、周りから聞いた話だけで謎を解いてしまう探偵のこと。
事件現場に行ったり、関係者に話を聞きに行くといった、自分で足を動かすことが少ないのが特徴です。
この記事では、安楽椅子探偵が登場するミステリーを紹介します。
早速結論。おすすめの安楽椅子探偵ミステリーは次の5作品。
- 火曜クラブ
- ママは何でも知っている
- 七人のおば
- 青空の卵
- ビブリア古書堂の事件手帖
ここからは、各作品のあらすじとおすすめポイントを紹介します。
目次
① 迷ったらコレ!「火曜クラブ」
安楽椅子探偵もので迷ったら、ミス・マープルが登場する「火曜クラブ」がおすすめ。
おすすめポイントは3つ。
- 短編だから読みやすい
- 後半は登場人物が変わるから飽きない
- ミス・マープルの魅力がたっぷり
特にポイントなのは、「飽きにくさ」。
同じテーマの短編集って、だんだん飽きてきますよね。
「火曜クラブ」は、前半後半で登場人物が変わります。
ミス・マープルはそのまま登場しますが、また新鮮な気持ちで後半を読めますよ。
「安楽椅子探偵もので、とりあえず1冊…」というときにピッタリです。
関連記事:【感想】「火曜クラブ」のあらすじとオススメポイント
② 刑事のママは名探偵「ママは何でも知っている」
シンプルで面白い安楽椅子探偵ものが読みたいなら、「ママは何でも知っている」がおすすめ。
話の流れがシンプルで読みやすい
「ママは何でも知っている」の主人公は、もちろんママ。
刑事の息子から、関わっている事件の話を聞くだけで、謎を解き明かしちゃいます。
話の流れは、息子の説明→ママの”簡単な”質問→ママが真相を話す、というシンプルなもの。
流れが決まっているので、とても読みやすいです。
冴える推理と愛情深さを持つママ
人を観察する能力がとても高いママ。だからこそ見えるものがあるんです。
一見厳しそうに思えますが、愛情深いママの名推理を、ぜひ楽しんでみてください。
③ 記憶のみで謎を解き明かす「七人のおば」
ちょっと変わった安楽椅子探偵ものが読みたいときは、「七人のおば」がおすすめ。
「七人のおば」は、なんと周りから話を聞きません。
どうやって謎を解くかというと、主人公の記憶を活用します。
「七人のおば」のあらすじ
主人公の元に届いた友人からの手紙。そこには、彼女のおばが夫を殺し、自身も自殺したと書かれていました。
彼女には、おばが7人もいて、いったい誰のことを指しているのかわかりません。
彼女は夫と2人で、彼女とおばたちとの思い出を振り返ります。そのなかで、犯人は誰なのか推理していく、というお話です。
おばたちの個性が強いから、区別しやすい
おばが7人もいるなら混乱しそう…
こんな人もご安心ください。
おばたちは、個性が半端ないんです。クセも強すぎるくらいなので、「誰が誰だかわからない…」ということはありません。
記憶だけで推理する、ちょっと変わったミステリーをぜひ読んでみてください。
関連記事:「七人のおば」は変わった犯人捜しが楽しめるミステリー
④ 今の時代に刺さるミステリー「青空の卵」
ミステリー以外にも、心に刺さる要素がある小説が読みたいなら「青空の卵」がおすすめ。
多様性について考えさせられる
「青空の卵」には、今だからこそ刺さる要素があります。
それは「多様性」。
近年、多様性について、大きくメディアで取り上げられています。
でも「多様性を認める」って、どういうことなんだろう?
「青空の卵」は、こんな人におすすめの本です。
人の外側にあるものを取っ払って、ひとりの人間として向き合うためのヒントがつまっています。
「青空の卵」は人が死なないミステリー
「青空の卵」では、誰かが殺されるといった事件は起こりません。
なので、「殺人事件が起こる小説は苦手…」という人も楽しめる1冊です。
「青空の卵」ミステリーですが、暗い感じはなく、あたたかい気持ちになれますよ。
⑤ ブックガイドとしてもおすすめ!「ビブリア古書堂の事件手帖」
本が登場する話が好きなら、「ビブリア古書堂の事件手帖」がおすすめ。
ブックガイドにもなる
本にまつわる謎を解き明かすミステリーなので、とにかく本がたくさん登場するんです。
探偵役が古書店の店主ということもあり、謎に直接関係ない本も、いっぱい登場します。
読みたい本を探すための「ブックガイド」としても、おすすめの本です。
本にまつわる極上ミステリー
「ビブリア古書堂の事件手帖」は、もちろんミステリーとしても面白い作品。
探偵役である古書店の店主が、本にまつわる謎を鮮やかに解く様子は、とにかくすごいです。
安楽椅子探偵のわりに、行動は多めですが、それでも基本スタイルは「話を聞くだけ」。
今も続いているシリーズなので、もし気に入ったらシリーズ作品を読んでみてください。
まとめ
この記事では、安楽椅子探偵が登場するミステリーを5冊紹介しました。
- 火曜クラブ
- ママは何でも知っている
- 七人のおば
- 青空の卵
- ビブリア古書堂の事件手帖
気になる本があれば、ぜひ読んでみてください。