- 「杉村三郎」シリーズを読んでみたい
- いくつか作品があるから、どの順番で読めばいいか知りたい
こんな方向けに、宮部みゆき「杉村三郎」シリーズの読む順番とあらすじを紹介します。
ぜひ本選びの参考にしてみてくださいね。
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【全6作】宮部みゆき「杉村三郎」シリーズの読む順番のおすすめとあらすじ
宮部みゆき「杉村三郎」シリーズは、2025年現在で6作あります。
読む順番のおすすめはこちら▼
- 誰か Somebody
- 名もなき毒
- ペテロの葬列
- 希望荘
- 昨日がなければ明日もない
- 負の方程式
① 誰か Somebody
あらすじ
ひとりの男性が、自転車でひき逃げされ亡くなった。
犯人はまだ見つかっていない。
残された男性の娘2人は、父の人生を本にまとめたいらしい。
相談を受けた杉村三郎は、彼の人生を追っていく。
ふつうの人生だと思っていたが、調べていくうちに彼が隠してきたできごとが見えてくる。
ごくごく普通のサラリーマンが、事件の謎を少しずつ追っていく作品。
「正しさと悪の境界線ってなんだろう?」と考えさせられます。
≫ 【感想】余韻が深すぎる「誰か Somebody」(宮部みゆき)
② 名もなき毒
あらすじ
無差別連続毒殺事件が起こった。
4件目の被害者とたまたま出会った杉村三郎は、少しずつ事件に入りこんでいく。
解雇されたトラブルメーカーの女性にも追われている三郎は、いろんな「毒」を目の当たりにする。
いろいろな「毒」がからみあっていく2作目。
1作目「誰か Somebody」よりミステリー色が濃ゆくなっています。
≫ 【感想】毒、多すぎ深すぎ。面白すぎ。「名もなき毒」(宮部みゆき)
③ ペテロの葬列


あらすじ
主人公・杉村三郎が乗ったバスが、拳銃を持った老人にジャックされた。
3時間ほどで解決し、人質は全員無事。犯人は自殺。
これで解決かと思ったものの、犯人である老人の振舞いが気になる杉村。
犯人は何者なのか?バスジャックの目的は?呼んでほしいと頼んだ3人は誰?
個人的にシリーズナンバーワンの作品です。
ページ数も内容の濃さも大ボリューム。
ミステリーとサスペンス、どちらも楽しめます。
≫ 【感想】最後の一行までなにひとつ見逃せない「ペテロの葬列」(宮部みゆき)
④ 希望荘
あらすじ
私立探偵として新たなスタートをきった杉村三郎。
死んだはずの人を街で見かけたんだけど、あれは幽霊?
父が遺した「昔、人を殺したことがある」は本当の話?
新たな場所で、人の依頼や痛みを受けながら、杉村三郎は調査をおこなっていく。
シリーズ初の短編集。
私立探偵・杉村三郎としての才能が開花する作品です。
「希望荘」のなかでは、「二重身(ドッペルゲンガー)」がいちばん好み。
≫ 【感想】私立探偵としての能力が開花する「希望荘」(宮部みゆき)
⑤ 昨日がなければ明日もない

あらすじ
自殺未遂で面会謝絶の娘。親戚の披露宴に参加する娘。自分のことしか見えてないシングルマザー。
私立探偵・杉村三郎が依頼を受けた「訳アリ女性」たちを描くシリーズ5作目。
訳アリ女性たちの依頼を描く短編集。
妻&母親の視点で読むと、めちゃめちゃ重かった…。でもやっぱり面白い。
≫ 【感想】テーマもキャラも重すぎる「昨日がなければ明日もない」(宮部みゆき)
⑥ 負の方程式

あらすじ
「息子が体験した〈キャンプ事件〉の真相を知りたい」
こんな依頼を受けた杉村三郎は、手始めに息子が通う学校を調べることに。
調査中、杉村三郎はある女性弁護士から声をかけられる。
女性の名前は、藤野涼子。
文庫版「ソロモンの偽証:第Ⅲ部 法廷 下巻」に収録されている短編です。
「ソロモンの偽証」の主人公・藤野涼子と杉村三郎が登場する、豪華な作品。
藤野涼子のその後のお話も楽しめるので、「ソロモンの偽証」のあとに読むのがおすすめです。
おわりに
宮部みゆき「杉村三郎」シリーズの読む順番を紹介しました。
「杉村三郎」シリーズはミステリーですが、それだけじゃありません。
人の悪意や0か100で割り切れないものが描かれるので、重いですが面白さもたっぷりつまっています。
気になった方は、ぜひ「誰か Somebody」から読んでみてくださいね。