早速結論です。
ラーラ・プレスコットさんの「あの本は読まれているか」を10倍楽しむポイントは、次の4つ。
- ある作戦に、スパイとして関わる女性たちの物語
- 作戦内容は、「1冊の本で世界を変えること」
- この作戦は、冷戦時代に実際に実行されたもの
- 挫折しないポイントは「語り手3人を区別すること」
物語の背景や挫折しないポイントを知るだけで、「あの本は読まれているか」の魅力はグッと高まります。
ここからは、「あの本は読まれているか」を10倍楽しむポイントを、ひとつずつ解説します。
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「あの本は読まれているか」のあらすじ
「あの本は読まれているか」は、冷戦時代のアメリカが舞台になっています。
ソ連で禁書となっている小説「ドクトル・ジバゴ」。
禁書の理由は、「内容が反体制的だと見なされたから」。
世界を変えるため、その小説をソ連国民に渡す作戦を実行するCIA。
CIAでタイピスト、またはスパイとして働く女性たちの目線で描かれる物語です。
「あの本は読まれているか」のは実在の本・作戦がもとになっている
「あの本は読まれているか」に登場する、以下の2つのもの。
- 小説「ドクトル・ジバゴ」
- CIAが「ドクトル・ジバゴ」をソ連国民に渡す作戦
これらは、冷戦時代に実際に存在し、実行された作戦です。
完全なフィクションではなく、実際の歴史がもとになっています。
これを知って読むと、「あの本は読まれているか」の緊迫感がより感じられますよ。
「ドクトル・ジバゴ」は映画化もされています。
こちらを見てから読むと、さらに楽しめるはずです。
「あの本は読まれているか」は、前半が読みにくく挫折しやすい
「あの本は読まれているか」は、慣れるまで読みにくく、挫折する人も多い印象です。

挫折する理由は、語り手の区別がつきにくいから。
「あの本は読まれているか」は、語り手がひんぱんに変わります。
ただ、物語に慣れるまでは「わたし」が誰なのか、わかりにくいんです…
途中で挫折しないポイントは「語り手3人を区別すること」
挫折しないためには、「わたし」が誰かわかっておくこと。
具体的には、次の3人が区別できれば、混乱せずに読めます。
- 東側「わたし」:オリガ
- 西側「わたし」:イリーナ
- 西側「あたし」:サリー
3人の簡単な紹介はこちら。
オリガ
「ドクトル・ジバゴ」の作者の愛人。反体制派とされる作者を指示したとして、収容所に送られる。
イリーナ
CIAのタイピスト。能力を見込まれて、スパイとして「ドクトル・ジバゴ」の作戦に関わる。
サリー
CIAの受付嬢。諜報員として「ドクトル・ジバゴ」の作戦に関わる。

まとめ
この記事では、ラーラ・プレスコットさんの「あの本は読まれているか」を10倍楽しむポイントを紹介しました。
ポイントは、次の4つ。
- ある作戦に、スパイとして関わる女性たちの物語
- 作戦内容は、「1冊の本で世界を変えること」
- この作戦は、冷戦時代に実際に実行されたもの
- 挫折しないポイントは「語り手3人を区別すること」
「あの本は読まれているか」をこれから読む人、読んだけど挫折しちゃった人は、ぜひ参考にしてみてください。