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海外ミステリー

【感想】「メインテーマは殺人」は完全にフェアなミステリー

2022年8月20日

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2020年の「このミステリーがすごい!海外部門」で大賞を獲得した、アンソニー・ホロヴィッツさんの「メインテーマは殺人」。

この本は面白いですが、人によって好みがかなり分かれる作品です。

「大賞なら読んでみようかな」と思っている人向けに、この記事では「メインテーマは殺人」が向いている人・向いていない人を解説します。

実際に読んだうえで解説しているので、読もうかどうか迷っている人・面白い本が読みたい人は、ぜひ参考にしてみてください。

「メインテーマは殺人」について

タイトルメインテーマは殺人
作者アンソニー・ホロヴィッツ
訳者山田 蘭
出版社創元推理文庫
ページ数465ページ
発売日2019年9月28日

以下、「メインテーマは殺人」のあらすじです。

自らの葬儀の手配をしたまさにその日、資産家の老婦人は絞殺された。彼女は、自分が殺されると知っていたのか?作家のわたし、ホロヴィッツはドラマの脚本執筆で知りあった元刑事ホーソーンから、この奇妙な事件を捜査する自分を本にしないかと誘われる……。自らをワトスン役に配した、謎解きの魅力全開の犯人当てミステリ!

引用元:アンソニー・ホロヴィッツ(2019年)『メインテーマは殺人』創元推理文庫

「メインテーマは殺人」が向いている人・向いていない人

「メインテーマは殺人」が向いているのはこんな人です。

  • 王道の犯人当てミステリーが好き
  • ホームズ作品が好き
  • クセが強い登場人物が好き

反対にこんな人は「メインテーマは殺人」はあまり向いていません。

  • どんでん返しものが好き
  • ホームズ作品は未読・苦手
  • 本の世界にどっぷり漬かりたい
  • 主人公はステキな人がいい

「メインテーマは殺人」は王道の犯人当てミステリー

フェアプレイに徹したミステリーが好きなら、「メインテーマは殺人」は超オススメ!

なぜなら、「メインテーマは殺人」では、事件を解くカギが、読者にすべて示されているから。

第1章の時点で、すでに重大なカギが書かれているんです。

真相がわかると「言われてみればそうじゃん…なんで気づかなかったんだろう?」とうなるはず。

反対に、どんでん返しのように最後にあっと驚くミステリーが好きな人には、あまりオススメできません。

どんでん返しものだと思って読んでしまうと、ガッカリしてしまうので注意してください。

ホームズ作品が好きかどうかで、向き不向きが分かれる

「メインテーマは殺人」は、ホームズ作品が好きならとても楽しめます。

反対に、ホームズ作品が好きじゃないなら、ちょっと合わないかもしれません。

なぜなら「メインテーマは殺人」は、ホームズ作品を意識して書かれている部分が多いから。

主人公と探偵役の関係が特にそうです。

私はホームズ作品を読んで断念した経験があるので、あまりハマれませんでした。

実在の人物や作品の登場で、本の世界にハマれない可能性あり

「メインテーマは殺人」には、スピルバーグ、ハリー・ポッター、ロード・オブ・ザ・リングといった、実在の人物や作品がたくさん登場します。

それだけではなく主人公の経歴が、作者であるアンソニー・ホロヴィッツさんの経歴そのまま。

なので「メインテーマは殺人」を読むと、現実と本の世界が交じり合ってしまうんです。

この設定は、人によっては楽しめるかどうかが、はっきり分かれます。

「現実から離れて、本の世界にどっぷり漬かりたい!」

こんな人は「メインテーマは殺人」を読むと、しんどく感じるかもしれません。

私も「本の世界にどっぷり漬かりたい派」なので、実在の人物などが出るたび、しんどかったです。

まとめ

この記事では「メインテーマは殺人」が向いている人・向いていない人を紹介しました。

「メインテーマは殺人」は正直、万人向けではありませんが、事件を解くカギはすべて読者に示されています。

フェアプレイのミステリーが好きな人は、ぜひ読んでみてください。

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