2020年の「このミステリーがすごい!海外部門」で大賞を獲得した、アンソニー・ホロヴィッツさんの「メインテーマは殺人」。
この本は面白いですが、人によって好みがかなり分かれる作品です。
「大賞なら読んでみようかな」と思っている人向けに、この記事では「メインテーマは殺人」が向いている人・向いていない人を解説します。
実際に読んだうえで解説しているので、読もうかどうか迷っている人・面白い本が読みたい人は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
「メインテーマは殺人」について
タイトル | メインテーマは殺人 |
作者 | アンソニー・ホロヴィッツ |
訳者 | 山田 蘭 |
出版社 | 創元推理文庫 |
ページ数 | 465ページ |
発売日 | 2019年9月28日 |
以下、「メインテーマは殺人」のあらすじです。
自らの葬儀の手配をしたまさにその日、資産家の老婦人は絞殺された。彼女は、自分が殺されると知っていたのか?作家のわたし、ホロヴィッツはドラマの脚本執筆で知りあった元刑事ホーソーンから、この奇妙な事件を捜査する自分を本にしないかと誘われる……。自らをワトスン役に配した、謎解きの魅力全開の犯人当てミステリ!
引用元:アンソニー・ホロヴィッツ(2019年)『メインテーマは殺人』創元推理文庫
「メインテーマは殺人」が向いている人・向いていない人
「メインテーマは殺人」が向いているのはこんな人です。
- 王道の犯人当てミステリーが好き
- ホームズ作品が好き
- クセが強い登場人物が好き
反対にこんな人は「メインテーマは殺人」はあまり向いていません。
- どんでん返しものが好き
- ホームズ作品は未読・苦手
- 本の世界にどっぷり漬かりたい
- 主人公はステキな人がいい
「メインテーマは殺人」は王道の犯人当てミステリー
フェアプレイに徹したミステリーが好きなら、「メインテーマは殺人」は超オススメ!
なぜなら、「メインテーマは殺人」では、事件を解くカギが、読者にすべて示されているから。
第1章の時点で、すでに重大なカギが書かれているんです。
真相がわかると「言われてみればそうじゃん…なんで気づかなかったんだろう?」とうなるはず。
反対に、どんでん返しのように最後にあっと驚くミステリーが好きな人には、あまりオススメできません。
どんでん返しものだと思って読んでしまうと、ガッカリしてしまうので注意してください。
ホームズ作品が好きかどうかで、向き不向きが分かれる
「メインテーマは殺人」は、ホームズ作品が好きならとても楽しめます。
反対に、ホームズ作品が好きじゃないなら、ちょっと合わないかもしれません。
なぜなら「メインテーマは殺人」は、ホームズ作品を意識して書かれている部分が多いから。
主人公と探偵役の関係が特にそうです。
私はホームズ作品を読んで断念した経験があるので、あまりハマれませんでした。
実在の人物や作品の登場で、本の世界にハマれない可能性あり
「メインテーマは殺人」には、スピルバーグ、ハリー・ポッター、ロード・オブ・ザ・リングといった、実在の人物や作品がたくさん登場します。
それだけではなく主人公の経歴が、作者であるアンソニー・ホロヴィッツさんの経歴そのまま。
なので「メインテーマは殺人」を読むと、現実と本の世界が交じり合ってしまうんです。
この設定は、人によっては楽しめるかどうかが、はっきり分かれます。
「現実から離れて、本の世界にどっぷり漬かりたい!」
こんな人は「メインテーマは殺人」を読むと、しんどく感じるかもしれません。
私も「本の世界にどっぷり漬かりたい派」なので、実在の人物などが出るたび、しんどかったです。
まとめ
この記事では「メインテーマは殺人」が向いている人・向いていない人を紹介しました。
「メインテーマは殺人」は正直、万人向けではありませんが、事件を解くカギはすべて読者に示されています。
フェアプレイのミステリーが好きな人は、ぜひ読んでみてください。