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【感想】超面白ミステリー&精神安定剤「冷たい校舎の時は止まる」

2025年6月18日

tsumetai-kosha-no-toki-ha-tomaru

これがデビュー作ですか…。

ボリュームすごすぎるし、ラストのおどろきもすごい。

上下巻どちらも500ページ越えの、超長いミステリーだけど、一気読みしちゃいました。

この記事では、「冷たい校舎の時は止まる」のあらすじと感想をネタバレなしで紹介します。

気になったら読んでみてくださいね。

「冷たい校舎の時は止まる」のあらすじ

著:辻村深月
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著:辻村深月
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あらすじ

学園祭で自殺したのは、いったい誰だった?

雪が降った日に校舎に閉じ込められた8人の高校生。

閉じ込めたのは、どうやら自殺した人物らしい。

その人物の顔と名前を思い出そうとするが、なぜか誰も思い出せない。

自殺したのは、いったい誰?

2025年9月30日に、聞く読書「Audible」の配信が開始されます。

「気になるけど、ちょっと長いな…」って方は、通勤や家事のときにサクッと聴いてみるのもアリ。

「冷たい校舎の時は止まる」の感想

がっつりミステリーかと思いきや、それだけじゃない。

校舎に閉じ込められた8人の高校生の心理描写がとても丁寧。

ミステリー面は、予想できる部分もあって「ふ、今日の私は冴えてる」って思ってたけど、浅はかでした。

その上をいく大きな仕掛けが待っていました。

さすがにこれは予想できない。

わかった後の「え。ってことは、あのときのあれは!?うわぁぁぁ!そういうことかーーーーー!!!!!」といった、ミステリーの醍醐味を存分に味わえました。

あとは、心理描写。

彼らが抱えるそれぞれの悩みの描写が、細かくて深いので、ちょいちょいミステリーだってことを忘れちゃいました。

メンタルが弱い私の気持ちを代弁というか、言葉にできていなかった気持ちを言語化してくれてます。

ミステリーだし、ちょい怖いところもあるけど、不安な心のケアにもなるので、落ち込んでいるときにもおすすめ。

参考までに、好きな文章をひとつだけ紹介します▼

深月は傷つきやすい。
人にかけられた言葉を裏の裏まで読んで気を使い、溜め込んでそして泣いてしまう。投げつけられた小石を自分から鉛弾に変えて、しかもわざわざ心臓に突き刺してしまうような傾向がある。自分自身のことを、そうやって限界まで責める。

(辻村 深月「冷たい校舎の時は止まる(上)」講談社文庫 P.133)

これだけ自分の気持ちを言語化してくれると、めちゃめちゃホッとします。

自分だけじゃなかった、わかってくれる人がいたって思えるから。

ミステリーとしても、精神安定剤としてもおすすめの作品です。

ぜひ読んでみてくださいね。

著:辻村深月
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