恩田陸さんの短編集「私と踊って」は、長編小説と同じくらい面白いです!
短編集なのに、最後まで一気読み確実です。
この記事では、「私と踊って」の内容や、特に気に入った短編を紹介します。
本当に読み応えしかないので、ぜひ読んでみてください!
「私と踊って」の内容
「私と踊って」は、こんな内容です。
- 19の作品が入っている
- 短編より短いショート・ショートもある
270ページ程のなかに19作も入っているので、かなりお得な本です。
「私と踊って」のなかで特に気に入った短編【5つ】
「私と踊って」のなかで特に気に入った短編は、次の5つです。
- 心変わり
- 忠告、協力
- 少女界曼荼羅
- 死者の季節
「忠告」と「協力」はつながった作品なので、まとめています。
ここからは、それぞれのあらすじと、気に入った点を紹介します。
① 心変わり
「心変わり」は、同僚が急にいなくなったことに違和感を感じ、彼のデスクを調べる、という話です。
最初は『なんの話なんだろう?』と思っていました。が、読み進めるうちに「あれ?」「え!」「うわ!」と声が漏れてしまいました。
どんな話かを言うだけでもネタバレになりそうなので、気になったらぜひ読んでみてください!
② 忠告、協力
「忠告」と「協力」は、猫が文字をかけるようになった、という設定のお話。
「忠告」では、猫がご主人に手紙を書いて、なにかを訴えます。
訴えた結果は、「協力」で明かされます。
「協力」では、猫が手紙を書くことに慣れたご主人が、猫からの手紙でなにかに気づく、という話です。
どちらもショート・ショートで短いのですが、面白さがギュッと詰まっています。
③ 少女界曼荼羅
「少女界曼荼羅」は、建物が動き続ける世界が舞台の作品。
学校も、スーパーも、家も動く世界。そこで生きる少女の目線で、世界が語られます。
④ 死者の季節
「死者の季節」は、恩田陸さんの実体験をもとに書かれた作品です。
亡くなった知り合いを思い出しながら、死者にふさわしい季節はいつだろう?と問いかけます。
ホラー要素はないので、ホラーが苦手な人も安心して読めます。
死に近づくことで、生きていることを強烈に実感する作品。
何度も読み返したくなります。
まとめ
恩田陸さんの短編集は、「私と踊って」を含めて3冊発売されています。
1作目の「図書室の海」は、【感想】あの作品の番外編が読める!「図書室の海」で紹介しています。
2作目の「朝日のようにさわやかに」は、ダークな短編小説を読みたい人に「朝日のようにさわやかに」で紹介しています。
どの短編集もかなり面白いので、この面白さを一緒に感じてもらえると嬉しいです。