- 「忘れられた本の墓場」シリーズってどんな話?
- 全部で何巻あるの?
- どんな人におすすめ?
- どの順番で読めばいい?
この記事では、こんな疑問にお応えします。
「忘れられた本の墓場」シリーズがちょっとでも気になる人は、ぜひ最後までご覧ください。
目次
「忘れられた本の墓場」シリーズはこんな話
「忘れられた本の墓場」シリーズの特徴は、次の5つ。
- 1900年代のスペイン・イタリアが舞台
- 1作目「風の影」は「このミス 2007」4位
- 各作品の重要な要素になるのは、本や作家
- ミステリー要素はあまり多くない
- サスペンス・幻想的な要素が多い
ミステリー要素は2作目以降は少なめです。
「忘れられた本の墓場」は4部作で完結ずみ
「忘れられた本の墓場」シリーズは、すでに完結していて、全部で以下の4作あります。
- 風の影(上・下)
- 天使のゲーム(上・下)
- 天国の囚人
- 精霊たちの迷宮(上・下)
1作ずつあらすじを紹介します。
① 風の影
1945年、スペインのバルセロナ。
父に連れられて行った「忘れられた本の墓場」で、少年ダニエルは「風の影」という本に出会う。
感動したダニエルは、同じ作家の本を全部読みたい!と熱望。
しかし、その作家の本は謎の人物によってすべて焼かれてしまっていた…
ポイント
謎の作家の過去を探るミステリーであり、ダニエルの成長が描かれた青春小説。
「このミステリーがすごい! 2007」の4位ということもあり、ワクワクドキドキする面白いミステリーです。
関連記事:【超好き】少年が作家の過去を追うミステリー「風の影」
② 天使のゲーム
1917年、スペインのバルセロナ。
新聞社で雑用係だったダビッドは、新聞にのせる短編を書くチャンスをもらう。
チャンスをものにしたダビッドは、独立し執筆活動に専念。
あこがれの”塔の館”で暮らしていたダビッドのもとに、あるオファーが届く。
内容は、「1年間、自分のために執筆してくれれば、報酬と望むものを与える」という奇妙なもの。
あやしいと感じながら、ダビッドはオファーを受けることに。
ポイント
前作と登場人物がガラッと変わる作品。
最後まで読むと、前作とのつながりがわかる仕掛けが待っています。
③ 天国の囚人
1957年、スペインのバルセロナ。
父の書店で働く青年ダニエルと、友人のフェルミン。
最近、フェルミンの様子がおかしいことに気づいたダニエル。
問い詰めると、フェルミンは自身の壮絶な過去を語りはじめた…
ポイント
1作目「風の影」と2作目「天使のゲーム」とのつながりが描かれた作品です。
完結作につながるラストを読むと、早く続きが読みたくなりますよ。
④ 精霊たちの迷宮
1959年、イタリアのマドリード。
捜査員・アリシアは、失踪した大臣の捜索を依頼される。
彼の家で見つけたのは、「精霊たちの迷宮」という謎の本。
その本について調べるうちに、アリシアは巨大な陰謀に近づいていく…
ポイント
シリーズ完結作です。これまで登場したキャラが勢揃いします。
完結作だけど、ほかの作品への入り口にもなっている不思議な作品です。
独りで生きるしかなかったアリシアには、後半たびたび泣かされました…
関連記事:「精霊たちの迷宮」はシリーズ完結作なのにほかの作品への入口
「忘れられた本の墓場」シリーズを読む順番のおすすめ
「忘れられた本の墓場」シリーズは、以下のどちらかの順に読むのがおすすめです。
- 1作目から順に読む
- まず4作目を読んで、気になったエピソードがあれば、ほかの作品を読む
くわしく説明しますね。
1作目から読むメリット・デメリット
1作目から順に読むメリットは、以下の2つ。
- ネタバレなしでシリーズを楽しめる
- 登場人物たちの意外なつながりを楽しめる
最大のメリットは「ネタバレなしで楽しめる」ということ。
「ちょっとでもネタバレを読むのははイヤ!」
こんな人は、1作目から順に読むのがおすすめです。
ただ、1作目から読むデメリットもあります。
1作目から読むデメリット
「忘れられた本の墓場」シリーズを1作目から読むデメリット。
それは「途中で挫折する可能性がある」ということ。
「忘れられた本の墓場」シリーズは、長いうえにやや読みにくい作品です。
特に2・3作目は、かなり読みにくいです。
なので、1作目から読むと、途中で挫折して完結作までたどり着けない可能性があるんです。
4作目から読むメリット・デメリット
「忘れられた本の墓場」シリーズを、完結作である4作目から読むメリットは、以下の3つ。
- 4作目だけで、シリーズ全体の内容がわかる
- 全ての作品を読まなくていい
- 2・3作目を挫折せずに楽しんで読める
最大のメリットは、「完結作だけでシリーズ全体の内容がほぼわかる」こと。
「全作品読む時間ない!」「どんな話なのかだけ知りたい」
こんな人は、完結作から読むのがおすすめ。
読んでみて、気になるエピソードがあれば、くわしく書かれているほかの作品を読んでみてください。
ただ、完結作から読むともちろんデメリットもあります。
完結作から読むデメリット
完結作から読むデメリットは、以下の2つ。
- 1〜3作目のネタバレがある
- シリーズに登場したキャラが全員登場するので、覚えるのが大変
完結作だけでシリーズの内容はわかりますが、キャラを覚えるのが大変になります。
順に読むと「あ、あのときの人だ」とすんなり頭に入りますが、読んでないとひとりずつ覚えないといけません。
「キャラをいっぺんにたくさん覚えるのは苦手」という人は、完結作から読むのはおすすめしません。
「それでも全作品は読めない!」
こんなときは、1作目の「風の影」だけ読んでみてください。
キャラを覚えるのがかなり楽になるはずです。
「忘れられた本の墓場」シリーズはこんな人におすすめ
「忘れられた本の墓場」シリーズは、こんな人におすすめです。
- 昔の外国がでてくる話が好き
- 1冊の本や作家にまつわる物語が好き
- トリックや名探偵がでてくるものより、サスペンスが好き
- 風変わりなキャラが好き
- 幻想的なシーンがある話が好き
特にキャラがくせ者ぞろいなので、人によって好みがわかれるところ。
隠された過去を追うストーリーが好きな人は、きっと楽しめるはずです。
まとめ
この記事では「忘れられた本の墓場」シリーズの特徴や読む順番のおすすめを紹介しました。
「忘れられた本の墓場」は、どこから読むかで物語の見え方が変わる不思議なシリーズです。
ぜひ不思議な読書の旅を楽しんでくださいね。